鳩の雑学

鳩の種類

世界的には何百という種類の鳩がいます。古代から人間に飼育され、通信用・食肉用・観賞用などに改良され種類が増えてきました。
国内では主に6種で、住宅地や都市部に生息しているのは、ヤマバト(キジバト=色合いが雉に似ているから)シラコバト(埼玉県の県鳥)アオバト(三浦半島等に生息)カワラバト(ドバト)が一般的です。

鳩の歴史

中央アジア、ヨーロッパ、アフリカなどにかけて広く分布しています。
ドバトとはカワラバトを家離したもので、エジプトでは紀元前3千年頃に飼育されていた記録があります。
通信やレース鳩、飼鳩が離れ野生化していたため、日本へは朝鮮半島を経由して伝わり、平安時代の「源氏物語」にすでに登場しています。
漢字で「堂鳩」と書くように、戦前までは、主な生息地は神社や寺院などでしたが、高度成長期に入り食料が豊富になり、人間のおこぼれの餌も増え、建設ラッシュにより、ビル・倉庫・大きな橋などが新たな営巣や寝床になり、著しく増加していきました。
原種のカワラバトは、岩場の多い山や海岸の岩穴を好む習性があります。石やコンクリートで固められた都市環境が元来の生息地に似ているため、格好の巣場所になりえたのです。

鳩が平和のシンボルと呼ばれるのは?

ユダヤ教、キリスト教文化圏では、最も古くから一般的な鳥であり、かつ神に「嘉(ヨミ)せられた」鳥でした。また神へのお供えとして家鳩二羽を捧げました。かのノアの大洪水のとき、方舟から放たれたハトが、オリーブの枝をくわえて舞い降り、地上に再び平和が戻ったことを告げたといいます。
また、日本では放生会(ホウジュヤ)という、殺生を戒めるため生物を放つ仏教習俗があり、その際にハトが使われました。
これらの習慣が今日にも受け継がれ、オリンピックの開会式などではハトが放たれ、平和の象徴とされています。
ハトが平和的シンボルとして決定的な地位をしめたのは、1949年パリで開かれた国際平和擁護会でのことです。パブロ・ピカソが、ポスターにハトのデザインをした事で、世界中から注目される事になりました。

生態

ハトは典型的な一夫一婦の鳥です。一生同じ相手と結ばれます。
繁殖期は北日本では4月~10月頃ですが、都市部(工場などの施設の中)や関東より西では1年中繁殖します(年5~6回)。産卵は夕方行われ、1回の産卵で2個の卵を産み18日間抱卵します。ヒナは生まれて40~50日で巣立ちをし、生後6ヶ月で成長し繁殖期に入ります。この繁殖率のよさが、鳩の増加の一因です。
ハトは必ず生まれた場所に戻って巣作りを始めます。寿命は10年~20年と言われていて、比較的長生きの鳥です。
食物は雑食性で、大豆・米・トウモロコシ・種子・ミミズ・カタツムリ・バッタなどを好んで食べます(農作被害は播種期に大きく、カラス・スズメ・カモも同様です。)。
通常、数羽~数十羽の群を作りますが、多いときは100羽以上の群を作ることもあります。性格は闘争的で、大きな群になると、天敵のカラスにも向かっていく事があります。
帰巣する能力は500km~1000kmあるといわれていますが、通常の行動範囲は20kmくらいです。
ハトの好む条件は、外敵が少なく、エサ・水(緑)があり、巣を作る建物が近くにある事です。
天敵はトビ等の猛禽類、カラス、イタチ、ネコなどです。マンション等の高層の建物では、ほとんどが3階から10階くらいに巣作りをします。低い場所はイタチやネコにいたずらされ、10階以上だとトビやカラスに狙われるからです。
最近、都市部では黒いハトも見かけるようになりましたが、これはカラスからの身を守るために進化したものではないかとも言われています。

糞害(鳥全般)

鳥の糞は体の割には多いと感じられます。糞は尿と一緒に排出する強い酸性です。
それは、空を飛ぶ為にできるだけ体を軽くしておく必要があり、食べたものは早く排出する機能になっているからです。
この糞害は、金属の錆や腐食の原因となり、アメリカでは橋の崩落事故の原因と報告された事があります。
また、時間が経つと白化し汚れが落ちにくく、建屋の外観イメージをダウンさせますので、早目に処置したほうがよいでしょう。